内村鑑三 Uchimura Kanzo

  • 生年:1861年
  • 没年:1930年
思想家、ジャーナリスト、教育家。江戸・小石川で高崎藩士の家に生まれ、5歳頃から高崎で育つ。東京外国語学校から札幌農学校に入学。1877年、クラーク博士らお雇い外国人教師の強い影響下で、半強制的にキリスト教に入信。卒業後は公職につくが、1884年には私費で渡米し、アマースト大学、ハートフォード神学校に学ぶ。帰国後、各地で教鞭をとるが、1891年、第一高等中学校の教育勅語奉戴式で天皇の署名への敬礼が不十分とされ非難される(「不敬事件」)。その後は、執筆活動に重点を置き、本書のほか、『基督信徒のなぐさめ』、『代表的日本人』を出版。ジャーナリストとしても活躍し、日露戦争に反対する論考などを「萬朝報」に寄稿。明治後期以降は聖書研究や信者の交流促進に力を入れた。
内村鑑三