イギリスの作家。祖父、長兄、異母弟が著名な生物学者、父は編集者で作家、母は文人の家系という名家に生まれる。医者をめざしてイートン校に入るが、角膜炎から失明同然となり退学。視力回復後はオックスフォード大学で英文学と言語学を専攻し、D・H・ロレンスなどと親交を深める。文芸誌編集などを経て、詩集で作家デビュー。1921年の長篇『クローム・イエロー』が好評を博し、以後『恋愛対位法』『ガザに盲いて』など11本の長篇を執筆。独自の考察に基づくユートピア世界を描いた作品も多く、とくに1932年刊行の本書『すばらしい新世界』はSF、ディストピア小説の傑作とされる。その他、膨大な数のエッセイ、旅行記、伝記などもある。