雄弁家としての能力と物書きとしての能力、その両方を備えていたトロツキー。彼が残した200近い人物論の中から、本邦初訳の5編を含む珠玉の16編をすべてロシア語原典から訳出。解説・杉村昌昭。
若きトロツキーがはじめて書いた人物論である「ニーチェ」から、暗殺される一年前に書いた「ヨシフ・スターリン」まで。本書を読むことで、登場する人々の重要な一面を知ることになるだけでなく、その時代的状況やトロツキーその人についても知ることができる。
レフ・トロツキー Л. Д. Троцкий |
---|
[ 1879 - 1940 ] ロシアの革命家、第4インターナショナルの創設者。南ウクライナの自営農の家に生まれ、10代の頃より革命運動に従事。最初の逮捕と亡命後にレーニンらの『イスクラ』に寄稿。1905年革命で指導的役割を果たした。1917年革命の際にはレーニンと密接に協力して10月革命を指導。レーニンの政治的離脱後、官僚主義の克服と工業化を訴えるがスターリン派によって弾圧される。1929年に国外追放。1940年8月、スターリンの刺客にピッケルで頭を打ちぬかれて死亡。著書に『総括と展望』『レーニン死後の第3インターナショナル』『ロシア革命史』『わが生涯』など多数。 |
[訳者] 森田成也 Morita Seiya |
---|
1965年生まれ。大学非常勤講師。主な著書に『ラディカルに学ぶ「資本論」』『資本主義と性差別』『資本と剰余価値の理論』『価値と剰余価値の理論』など。訳書は『新自由主義』(ハーヴェイ、共訳)、『賃労働と資本/賃金・価格・利潤』『資本論 第一部草稿 直接的生産過程の諸結果』(マルクス)、『トロツキー わが生涯(上)』『レーニン』『永続革命論』『ニーチェからスターリンへ トロツキー人物論集【1900−1939】』『ロシア革命とは何か トロツキー革命論集』(すべてトロツキー)など多数。 |
[訳者] 志田 昇 Shida Noboru |
---|
1950年生まれ。大学非常勤講師。共著に『美学理論の展望』など。訳書に『わが生涯(下)』(トロツキー)、『セクシャル・ハラスメント・オブ・ワーキング・ウィメン』(マッキノン、共訳)など。 |