ダーシーの屈折した恋の告白にエリザベスは反発した。だが、ダーシーの手紙で己の誤解に気づき、数カ月後の思わぬ再会で彼への感情は変化していく。そこへ、末妹の出奔、彼の叔母君の横槍が......。恋のすれ違いを笑いと皮肉たっぷりに描く、英国文学の傑作、決定訳登場。
緻密な構成で人物造形が秀逸。道化や小悪党、ひねくれた哲人など個性豊かな脇役陣が、魅力的な主人公二人を引き立たせ、迫力あるドラマがダイナミックかつ繊細に描かれる。躍動感あふれる新訳!
松本朗(上智大学教授)
ジェイン・オースティン Jane Austen |
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[ 1775 - 1817 ] 英国の小説家。ハンプシャー州スティーヴントン村の牧師一家に生まれる。 兄弟が多く、ジェインは充分な学校教育は受けられなかったが、家庭教育と読書で教養を身につけた。11歳で習作を書き始め、「人生は奇想天外な設定ではなく自分の身の周りにこそある」と、中産階級の人々の生活を好んで描いた。『高慢と偏見』は20歳で書きあげて17年後の1813年に刊行され、『分別と多感』(1811)とともにたいへんな人気を呼んだ。当時は無名の女性が小説を出版すること自体が難しく、匿名で出版された。病気のため41歳で死去。他の長編に『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー・アビー』『説得』がある。 |
[訳者] 小尾芙佐 Obi Fusa |
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1932年生まれ。津田塾大学英文科卒。翻訳家。訳書に『闇の左手』(ル・グィン)、『われはロボット』(アシモフ)、『アルジャーノンに花束を』(キイス)、『IT』(キング)、『消えた少年たち』(カード)、『竜の挑戦』(マキャフリイ)、『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(ハッドン)、『くらやみの速さはどれくらい』(ムーン)、『ジェイン・エア』(C・ブロンテ)、『高慢と偏見』(オースティン)、『幸福な王子/柘榴の家』(ワイルド)ほか多数。 |