謎の暗号文を苦心のすえ解読したリーデンブロック教授と甥の助手アクセル。二人は寡黙なガイド、ハンスとともに地球の中心へと旅に出た。そしてそこで三人が目にしたのは......。前人未到の地底世界を驚異的な想像力で自在に活写したヴェルヌの最高傑作を、圧倒的に臨場感あふれる新訳で贈る。
「そうなのだ! この小説は、アクセルという合理的な精神を持つ、まともな人間がドン・キホーテとサンチョ・パンサの旅に巻きこまれて、常識的な感覚を揺さぶられる話なのだ」(訳者あとがきより)
ジュール・ヴェルヌ Jules Verne |
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[ 1828 - 1905 ] フランスの小説家。「空想科学小説の父」といわれる。ナント市のフェドー島で弁護士の長男として生まれる。子供のころから『ロビンソン・クルーソー』などの冒険小説を愛し、12歳のとき未知の国への憧れから密航を試み捕まる。そのとき「これからは空想のなかだけで旅をする」と言ったという。地球上のあらゆる土地、海底、地底、月世界までも旅する「驚異の旅」といわれる一連の空想科学小説を生み出す。主な著書に『海底二万里』『十五少年漂流記 二年間の休暇』『地底旅行』『月世界旅行』など。 |
[訳者] 高野 優 Takano Yu |
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フランス語翻訳家。高野優フランス語翻訳 - 教室主宰。白百合女子大学非常勤講師。主な訳書に、『八十日間世界一周』『地底旅行』(ともにヴェルヌ)、『夜の体験』『奇想遍歴』(ともにベアリュ)、『ルーフォック・ オルメスの冒険」(カミ)などがある。 |