シェイクスピア史劇の傑作。宿敵ポンペイを破ってローマに凱旋した英雄ジュリアス・シーザー。
しかしその強大な力に不満をもつキャシアスは、誉れ高きブルータスにシーザー暗殺をそそのかす。
シーザーが帰ってきた! 凱旋する英雄を歓呼の声で迎えるローマ市民たち。 だが群衆のなかには、彼の強大な権力に警戒心を抱くキャシアス、フレヴィアスらの姿があった。 反感は、暗殺計画の陰謀へとふくらむ。担ぎ出されたのは人徳あるブルータス。そして占い師の不吉な予言......。
ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare |
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[ 1564 - 1616 ] イギリスの劇作家、詩人。若くして故郷を出、ロンドンで役者となった後、座付作者として活躍。『ハムレット』『オセロウ』『リア王』『マクベス』の四大悲劇など、37編の劇を残し、エリザベス時代を代表するばかりか、時代と国境を超えて、世界文学史上最大の作家の一人に数えられている。 |
[訳者] 安西徹雄 Anzai Tetsuo |
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1933年生まれ。元上智大学名誉教授。また、「演劇集団〈円〉」を拠点に、シェイクスピアをはじめ、多くの芝居の翻訳・上演にたずさわった。2008年5月死去。著書に『彼方からの声』『シェイクスピア劇四〇〇年』ほか。訳書に『リア王』『ジュリアス・シーザー』『ヴェニスの商人』『十二夜』『マクベス』『ハムレット Q1』(シェイクスピア)、『シェイクスピアの謎を解く』(イアン・ウィルソン)ほか多数。 |