知恵、勇気、節制、正義とは何か?

ニコマコス倫理学(上)

ニコマコス倫理学(上)

アリストテレス    
渡辺邦夫  訳    立花幸司  訳   

善く生きるための究極の「倫理学」講義!!
アリストテレスの肉声が聞こえる新訳!

作品

自分のまっとうな努力で得た徳(アレテー)のみが人の真の価値と真の幸福の両方をきめる。そして徳(アレテー)の持続的な活動がなければ人は幸福ではない、と考えたアリストテレス。上巻では幸福とは何かを定義し、勇気と節制、正義、また気前の良さ、志の高さなど、人柄の徳(アレテー)について考察する。


内容

アリストテレスは、人生における究極の目的である幸福を得るためにもっとも重要な徳とは何か、その徳をいかにして身に付けるかを徹底して考えました。かれが提供する材料をもとに、若者が自分の人生を考え抜くための書物、それがこの『ニコマコス倫理学』です。将来を担う青年たちに向けたこの講義に、2000年の時を超えてぜひ参加してみてください。


アリストテレス年譜
アリストテレス    ΑΡΙΣΤΟΤΕΛΗΣ
[ 384 B.C. - 322 B.C. ]    古代ギリシャを代表する哲学者。ギリシャ北部のスタゲイラに生まれ、17歳ころアテナイのプラトンの学園アカデメイアに入学、20年間研究生活を送る。プラトンの死後小アジアなどの遍歴時代を経て、50歳近くでアレクサンドロス王の庇護のもとでアテナイに学園リュケイオンを創設し、学頭として研究と教育に没頭した。かれの著作は講義ノートが大部分であり、内容別に整理され、学問方法論、理論学の『形而上学』、『魂について』、実践学の『二コマコス倫理学』『政治学』、制作学の『詩学』などがある。
[訳者] 渡辺邦夫    Watanabe Kunio
1954年生まれ。茨城大学人文学部教授。博士(学術)。東京大学大学院比較文学比較文化専門課程博士課程単位取得退学。古代ギリシャ哲学専攻。著書に『アリストテレス哲学における人間理解の研究』、訳書に『メノン』(プラトン)『ニコマコス倫理学』(アリストテレス)がある。
[訳者] 立花幸司    Tachibana Koji
1979年生まれ。熊本大学文学部准教授、ジョージタウン大学メディカルセンター国際連携研究員。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了、博士(学術)。哲学・倫理学専攻。訳書に『ケンブリッジ・コンパニオン 徳倫理学』『ニコマコス倫理学』(アリストテレス)など。