「おれはおれを祝福し、おれのことを歌う」
若きアメリカを代表する偉大な詩人・ホイットマン。
その豪放かつおおらかな官能性に満ちた詩篇は、アメリカという国家のあるべき姿を力強く謳っている。
街のざわめきをそのまま伝えようとしたのだろうか、ホイットマンの詩は、元気で、おおらかで、気宇壮大、自由で、あけっぴろげで、しばしば野卑でさえある。当時としてはわいせつと見なされる詩句も多く、批判を浴びることも少なくなかった。(解説より)
ホイットマン年譜 |
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ウォルト・ホイットマン Walt Whitman |
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[ 1819 - 1892 ] アメリカの詩人。ニューヨークのロングアイランドに生まれ、十代からジャーナリストとして活動したのち、詩人に転じる。1855年に発表した詩集『草の葉』を、生涯にわたって改訂、増幅させた。自由詩のリズムを全面的に使い、おおらかで気宇壮大な詩風をうちだした。また、アメリカを賛美するとともに、民主主義も唱導し、評論『民主主義展望』を著わした。アメリカ現代詩の父と呼ぶにふさわしい存在。 |
[訳者] 飯野友幸 Iino Tomoyuki |
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アメリカの歌声が聴こえる--草の葉(抄)』『ビリー・バッド』 1955年生まれ。上智大学文学部教授。アメリカ文学専攻。著書に『ジョン・アッシュベリー----「可能性への賛歌」の詩』、訳書に『おれにはアメリカの歌声が聴こえる--草の葉(抄)』(ホイットマン)、『ビリー・バッド』(メルヴィル)、『壁の文字----ポール・オースター全詩集』、『ブルース・ピープル』(ジョーンズ)などがある。 |