作品 |
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マルクスとエンゲルスが共同執筆して1848年の二月革命直前に発表し、その後のプロレタリア運動の指針となった世界を変えた文書。共産主義の勝利と人間の解放が歴史の必然であると説く。エンゲルスによる「共産主義の原理」と各国語版序文と「宣言」に関する手紙(抜粋)付き。 |
内容 |
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『共産党宣言』の最後の一句は今日においても、いや今日においてこそ決定的な意義を持つ。なぜなら、1848年当時の「万国」はヨーロッパの一部と北アメリカを意味するにすぎなかったが、今では本当の意味で 「万国」が対象となっているからである── 「万国のプロレタリア、団結せよ!」。彼らが獲得するのは文字通り全世界である。(訳者) |
目次 | |
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凡例 | |
第I部 | 「共産主義の原理」と『共産党宣言』 |
「共産主義の原理」 | |
『共産党宣言』 | |
第II部 | 『共産党宣言』各版序文 |
1. 1872年ドイツ語版序文 | |
2. 1882年ロシア語版序文 | |
付録1 プレハーノフ「1882年ロシア語版まえがき」 | |
3. 1883年ドイツ語版序文 | |
4. 1888年英語版序文 | |
付録2 エンゲルスが1888年英語版に付した注解 | |
5. 1890年ドイツ語版序文 | |
6. 1892年ポーランド語版序文 | |
7. イタリアの読者へ(1893年イタリア語版序文) | |
第Ⅲ部 | 『共産党宣言』に関するマルクス、エンゲルスの手紙の抜粋 |
1. マルクス生前の手紙 | |
2. マルクス死後の手紙 | |
解説 | 森田成也 |
年譜 | |
訳者あとがき |
カール・マルクス Karl Marx |
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[ 1818 - 1883 ] ドイツ(プロイセン)の哲学者・経済学者・革命家。思想家として現代にもっとも深い影響を与えた。「独仏年報」誌に「ヘーゲル法哲学批判・序説」「ユダヤ人問題のために」を発表。本書で私有財産の哲学的解明と労働疎外の問題に取り組んだのち、『経済学批判』『資本論』で資本主義の矛盾を鋭く分析、批判。20世紀の社会主義革命の思想的な礎を築いた。私生活ではつねに窮乏にあえぎ、相次いで幼い娘・息子を亡くすなど不遇をかこったが、親友エンゲルスの経済的援助を受けながら意欲的な執筆活動を続けた。1883年3月没。のちにエンゲルスが『資本論』第2、3巻を編集・刊行した。 |
フリードリッヒ・エンゲルス Friedrich Engels |
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[
1820 -
1895 ]
ドイツの思想家・革命家・実業家・ジャーナリスト。工場主の長男として生まれ、裕福な家庭で育つ。マルクスを公私にわたって支え、マルクス死後、『資本論』第2、3巻を編集・刊行した。 |
[訳者] 森田成也 Morita Seiya |
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1965年生まれ。大学非常勤講師。主な著書に『ラディカルに学ぶ「資本論」』『資本主義と性差別』『資本と剰余価値の理論』『価値と剰余価値の理論』など。訳書は『新自由主義』(ハーヴェイ、共訳)、『賃労働と資本/賃金・価格・利潤』『資本論 第一部草稿 直接的生産過程の諸結果』(マルクス)、『トロツキー わが生涯(上)』『レーニン』『永続革命論』『ニーチェからスターリンへ トロツキー人物論集【1900−1939】』『ロシア革命とは何か トロツキー革命論集』(すべてトロツキー)など多数。 |