救貧院に生まれ、悪事に巻き込まれていく孤児の運命は?

オリバー・ツイスト

オリバー・ツイスト

ディケンズ    
唐戸信嘉  訳   
そして驚くべき出生の秘密が!
英国の文豪ディケンズの出世作
作品
本作はくり返し映画化され、ミュージカル化され、時代を超えて世界中の人々に愛されている。このことは、この物語が欠点を補ってあまりある魅力を備えている事実を如実に示している。荒削りだが前へ前へと読者をひっぱる強力な物語の力を宿した作品、それが『オリバー・ツイスト』である。(訳者)
物語
生まれ育った救貧院でも、徒弟として売られた葬儀屋でも、人間的な扱いを受けたことのない孤児オリバー。道端で会った気さくな少年が、ロンドンで住居や仕事を世話してくれる人物を紹介するというが……。苛酷な運命に翻弄される少年とそれを取り巻く人々をドラマチックに描く傑作。
目次
オリバー・ツイスト
 解説 唐戸信嘉
 年譜
 訳者あとがき
チャールズ・ディケンズ    Charles Dickens
[ 1812 - 1870 ]    イギリスの作家。親が借金を抱え、ロンドンのスラム街で少年時代を過ごす。法律事務所の使い走り、速記者などをしながら大英博物館に通って勉強し、新聞記者になる。ジャーナリストの目で社会を凝視した作品は大衆に歓迎された。『クリスマス・キャロル』『二都物語』『オリバー・ツイスト』『デヴィッド・カッパーフィールド』など。
[訳者] 唐戸信嘉    Karato Nobuyoshi

1980年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。白鷗大学准教授。研究分野はイギリス文学。著書に『ゴシックの解剖──暗黒の美学』、共著書に『鳥と人間をめぐる思考』など。訳書に『オリバー・ツイスト』(ディケンズ)、『ロビンソン・クルーソー』(デフォー)がある。

書評
2020.04.19 読売新聞(評・本多正一さん)