発掘!粒ぞろいの知られざる傑作

19世紀イタリア怪奇幻想短篇集

19世紀イタリア怪奇幻想短篇集

橋本勝雄  訳   
世紀をまたいで見直される9作家の魅力
全9作、本邦初訳
作品
野生の木苺を食べたことがきっかけで、男爵の心と体が二重の感覚に支配されていく「木苺のなかの魂」、〈真実の口〉ドン・ペッピーノの忠義心が試練の数々に直面する寓話風の「三匹のカタツムリ」ほか、世紀をまたいで魅力が見直される9作家の、粒ぞろいの知られざる傑作を収録。
目次
訳者まえがき
木苺のなかの魂(イジーノ・ウーゴ・タルケッティ)
ファ・ゴア・ニの幽霊(ヴィットリオ・ピーカ)
死後の告解(レミージョ・ゼーナ)
黒のビショップ(アッリーゴ・ボイト)
魔術師(カルロ・ドッスィ)
クリスマスの夜(カミッロ・ボイト)
夢遊病の一症例(ルイージ・カプアーナ)
未来世紀に関する哲学的物語 西暦2222年、世界の終末前夜まで(イッポリト・ニエーヴォ)
三匹のカタツムリ(ヴィットリオ・インブリアーニ)
 解説 橋本勝雄
 年譜
 訳者あとがき
[訳者] 橋本勝雄    Hashimoto Katsuo
1967年生まれ。京都大学文学部卒業、同大学院博士後期課程単位取得退学。現在、京都外国語大学教授。訳書に『鏡の前のチェス盤』( ボンテンペッリ)、『イタリア語の起源──歴史文法入門』(パトータ)、『イタリア20世紀史──熱狂と恐怖と希望の100年』(コラリーツィ、共訳)、『プラハの墓地』(エーコ)〈第2回須賀敦子翻訳賞受賞〉などがある。
書評
2021.02.11 週刊新潮 開花が遅れたもののバラエティ豊かなイタリアの幻想小説(瀧井朝世さん)