希代の物語作家の筆が冴える傑作短篇集!

臨海楼綺譚 新アラビア夜話 第二部

臨海楼綺譚 新アラビア夜話 第二部

スティーヴンスン    
南條竹則  訳   
ハラハラするけど、じーんとくる。
作品
理由なき自殺願望者が集う「自殺クラブ」を含む七篇で構成される前作『新アラビア夜話』とは趣を異にする四作品を今作には収録。巧みな舞台設定にスリリングな展開、深みのある人物造形で読者を魅了しつづける表題作を含む、粒ぞろいの傑作短篇集。
物語
学生時代の友をふと思い出し、放浪のさなか訪ねた「草砂原(リンクス )の楼閣」で事件に巻き込まれる「臨海楼綺譚」。見知らぬ屋敷に入り込んだ一夜の出来事を描く「その夜の宿」「マレトロワの殿の扉」。芸術という宿命に取り憑かれた旅芸人の「天意とギター」。前作『新アラビア夜話』と合わせ待望の全訳。
目次
臨海楼綺譚
その夜の宿
マレトロワの殿の扉
天意とギター
 解説 南條竹則
 年譜
 訳者あとがき
ロバート・ルイス・スティーヴンスン    Robert Louis Stevenson
[ 1850 - 1894 ]    イギリスの詩人・小説家・随筆家。エディンバラに生まれ、病弱の身ながら、ヨーロッパ、アメリカ西部、南太平洋の島々を渡り歩き、サモア島で没。冒険小説『宝島』や、二重人格小説『ジキル博士とハイド氏』で大評判を博した。ほかにも歴史ロマン『バラントレイの若殿』や、詩集『子供の詩の園』など。
[訳者] 南條竹則    Nanjo Takenori
東京生まれ。小説『酒仙』で第5回ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。主な著書に小説『あくび猫』、エッセイ『恐怖の黄金時代──英国怪奇小説の巨匠たち』『ドリトル先生の英国』『吾輩は猫画家である』。主な訳書に『ねじの回転』(ジェイムズ、共訳)、『D.G.ロセッティ作品集』(共訳)、『木曜日だった男 一つの悪夢』(チェスタトン)、『白魔』(マッケン)、『天来の美酒/消えちゃった』(コッパード)、『秘書綺譚』『人間和声』(ブラックウッド)、『怪談』(ラフカディオ・ハーン)、『カンタヴィルの幽霊/スフィンクス』(ワイルド)、『消えた心臓/マグヌス伯爵』(M・R・ジェイムズ)、『アーネスト・ダウスン作品集』、『新アラビア夜話』(スティーヴンスン、共訳)、『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』(オブライエン)、『エリア随筆』(ラム)など。