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ヴェーロチカ/六号室 チェーホフ傑作選

ヴェーロチカ/六号室 チェーホフ傑作選

チェーホフ    
浦 雅春  訳   
無気力、無感動、怠惰、閉塞感……
悩める文豪による迫真の短篇6作
内容
戯曲『ワーニャ伯父さん』『桜の園』『かもめ』『三人姉妹』のチェーホフによる珠玉の短篇小説。
物語
世話になった屋敷の娘との別れ際、どうも心が動かない青年を描く「ヴェーロチカ」、精神科病棟の患者とのおしゃべりに愉しみを見出すも、周囲との折り合いが悪くなっていく医師を描く「六号室」など、人間の内面を深く覗き込んだチェーホフによる転換期の短篇6作を収録した傑作選。
目次
ヴェーロチカ
カシタンカ
退屈な話
グーセフ
流刑地にて
六号室
 解説 浦雅春
 年譜
 訳者あとがき
アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ    А. П. Чехов
[ 1860 - 1904 ]    ロシアの作家。南ロシアのタガンローグ生まれ。モスクワ大学医学部入学と同時に新聞・雑誌への執筆を始め、生涯に600編にのぼる作品を残した。ロシア文学伝統の長編と決別し、すぐれた短編に新境地を開いた。晩年には戯曲に力を注ぎ、『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』の4作品は世界的な名作との呼び声が高い。44歳の誕生日にモスクワ芸術座で『桜の園』を初演。直後、体調を崩して病状が悪化し、7月療養先の南ドイツで死去。代表作に『退屈な話』『かわいい女』『犬を連れた奥さん』『中二階のある家』『いいなずけ』などの短編がある。
[訳者] 浦 雅春    Ura Masaharu
1948年生まれ。ロシア文学者。チェーホフを中心としたロシア文学、ロシア・アヴァンギャルド芸術の研究を手がける。著書『チェーホフ』ほか、訳書に『鼻/外套/査察官』(ゴーゴリ)、『ワーニャ伯父さん/三人姉妹』『桜の園/プロポーズ/熊』『かもめ』(チェーホフ)、『メイエルホリド・ベストセレクション』(共訳)、『牛山羊の星座』『チェゲムのサンドロおじさん』(イスカンデル、後者は共訳)、『イワンとふしぎなこうま』(エルショーフ)などがある。