
| 物語 |
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| 農家の少年が動物の生と死を目の当たりにする自伝的中篇「赤い小馬」、語り手が綿摘みの一家と朝食をともにする名作「朝めし」、その他評価の高い短篇「菊」、「白いウズラ」、「蛇」、「 |
| 内容 |
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| 調理や食事の場面は、視聴覚、嗅覚を総動員して、臨場感豊かに描き出される。〔……〕素朴で簡潔な会話のもたらす効果。語彙も文構造も平明ながら、言葉は的確に選び取られ、構成にも無駄がない。短篇作家としてのスタインベックの力量を十分に感じさせる一篇であるに違いない。(「解説」より「朝めし」について) |
| 目次 |
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| 赤い小馬 |
| 菊 |
| 蛇 |
| 白いウズラ |
| 朝めし |
| 正義の執行者 |
| 銀の翼で |
| 解説 井上 健(東京大学名誉教授・比較文学) |
| 解説:スタインベックの短篇を読むということ──「朝めし」を味わう 公開中 |
| 年譜 |
| 訳者あとがき |
| ジョン・スタインベック John Ernst Steinbeck |
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[
1902 -
1968 ]
アメリカの作家。カリフォルニア州モントレー郡サリーナス生まれ。当地とその近隣地域は彼の原風景として、多くの作品の舞台となっている。1929年、最初の長篇『金の杯』を刊行。その後短篇や長篇を書きつつ困窮生活を送っていたが、1935年の『トーティーヤ台地』、1937年の『二十日ねずみと人間』がベストセラーとなり、人気作家となる。1938年には『長い谷間』で短篇作家としても名声を確立。1940年『怒りの葡萄』でピュリッツァー賞と全米図書賞を受賞。1962年にはノーベル文学賞を受賞した。 |
| [訳者] 芹澤 恵 Serizawa Megumi |
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| 成蹊大学文学部卒業。英米文学翻訳家。訳書に、『傍迷惑な人々』 (サーバー)、『フロスト始末』 (ウィングフィールド)、『リリアンと燃える双子の終わらない夏』(ウィルソン)、『フランケンシュタイン』(シェリー)、『世界を変えた100人の女の子の物語』(ファヴィッリ、カヴァッロ、共訳)、『ヒロシマ・ボーイ』(平原直美)、『密林の夢』 (パチェット)、『エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人』 (ベネット)などがある。 |
| 書評 | |
|---|---|
| 2024.11.02 毎日新聞 | みずみずしく心地よい文たどる「旅」(評者・荒川洋治さん) |