自然こそ偉大な教師!

エミール1

エミール1

ルソー    
斉藤悦則  訳   
誕生から思春期、そして結婚まで。
自由で自立した人間を育てる、教育論の原点。全3巻
作品
フランス革命を導いた思想家ルソーが小説の形式で書いた教育論。エミールという架空の人物を設定し、みずからの思想を盛り込んで、一人の人間を「自然」という偉大な教師のもとで、自立した自由な人間に育てる方法を論じた。今も読み継がれる普遍的価値をもつ教育論の原点。全3巻。
内容
われわれのばあい、子どもが生まれたときから教育が始まる。子どもは生まれたときからすでに弟子である。家庭教師の弟子ではない。自然の弟子である。家庭教師は、この自然という大先生のもとで研究をし、大先生の心くばりに邪魔が入らないようにするだけだ。(本文より)
目次
凡例
訳者のおことわり
序文
第一編
第二編
第三編
ジャン=ジャック・ルソー    Jean-Jacques Rousseau
[ 1712 - 1778 ]    フランスの思想家。スイスのジュネーヴで時計職人の息子として生まれる。16歳でカトリックに改宗。家庭教師等をしながら各地を放浪し、大使秘書を経て、37歳で応募したアカデミーの懸賞論文『学問芸術論』が栄冠を獲得。意欲的な著作活動を始める。本書『人間不平等起源論』と『社会契約論』で人民に主権があると主張し、その思想はのちのフランス革命を導くこととなった。主著に『新エロイーズ』『エミール』『告白』など。
[訳者] 斉藤悦則    Saito Yoshinori
1947年生まれ。元鹿児島県立短期大学教員。共編著に『ブルデュー社会学への挑戦』。訳書に『自由論』 (ミル)、『カンディード』『寛容論』『哲学書簡』(共にヴォルテール)、『人口論』(マルサス)、『貧困の哲学』 (プルードン)、『プルードンの社会学』 (アンサール)。共訳書に『出る杭は打たれる』 (レノレ)、『構成的権力』 (ネグリ)、『システムの解体』(シャバンス)、『逆転の思考』 (コリア)など。