2010.05.03
5月新刊『ダロウェイ夫人』刊行記念 翻訳者・土屋政雄さんミニトークのお知らせ
光文社古典新訳文庫5月の新刊(5月11日発売)『ダロウェイ夫人』(バージニア・ウルフ 著 土屋政雄 訳)の刊行を記念して、翻訳者・土屋政雄さんミニトークを青山ブックセンター六本木店で開催します。
土屋政雄さんは光文社古典新訳文庫の既刊では『月と六ペンス』、またカズオ・イシグロ作品(『わたしを離さないで』他)など多数の翻訳を手がけていらっしゃいます。
当日はウルフの魅力、英国文学の魅力など、翻訳をめぐるさまざまを語っていただきます。
翻訳家。訳書に『千の輝く太陽』(カーレド・ホッセイニ)、『コンゴ・ジャーニー』(レドモンド・オハンロン)、『エデンの東』(ジョン・スタインベック)、『日の名残り』『わたしを離さないで』『夜想曲集』(カズオ・イシグロ)、『日本文学の歴史 古代・中世篇』(ドナルド・キーン)、『イギリス人の患者』(マイケル・オンダーチェ)、『月と六ペンス』(サマセット・モーム)ほか多数。
6月のある朝、ダロウェイ夫人はその夜のパーティのために花を買いに出かける。陽光降り注ぐロンドンの町を歩くとき、そして突然訪ねてきた昔の恋人と話すとき、思いは現在と過去を行き来する。生の喜びとそれを見つめる主人公の意識が瑞々しい言葉となって流れる画期的新訳。
[1882-1941] イギリスの小説家、評論家。ロンドンに生まれ、文芸評論家の父や一家を訪れる著名な文化人の影響を受けて育つ。13歳のときに最愛の母を亡くしてから精神を患い、生涯苦しむことになる。20代初めに、兄が友人たちと開き、後年イギリス社会を各分野で牽引する人材を輩出した「ブルームズベリー・グループ」に参加、芸術や社会への鋭い視点を磨く。1925年に本書『ダロウェイ夫人』を発表。斬新な手法で人間の心理を深く追求し、高く評価される。その他の代表作に『灯台へ』『波』など。文芸・社会評論でも活躍。1941年、自宅近くの川で入水。