2010.07.08

7月の新刊ー『夜間飛行』『盗まれた細菌/初めての飛行機』発売!

cover_100708.jpg

光文社古典新訳文庫の7月の新刊2冊、本日発売です! 『盗まれた細菌/初めての飛行機』  ウェルズ/南條竹則 訳  定価(本体629円+税) "名作『タイムマシン』を生み出したSF作家でありながら、著者ウェルズは飛び抜けたユーモア感覚の持ち主でもありました。文明批判から、最新技術、世紀末のデカダンスまで、「笑い」で包み込む傑作短篇集!11篇収録。" 『夜間飛行』 サン=テグジュペリ/二木麻里 訳 定価(本体533円+税) ホントに"命がけ"だった黎明期の飛行機 『ちいさな王子』で世界中に愛読者を持つサン=テグジュペリ。飛行士でもあった彼は、生涯「空を飛ぶこと」にこだわりつづけました。その情熱たるや、ちょっと驚きです。 まず、軍務時代にパイロットになれなければ、自費で高額のレッスンを受けて民間飛行免許を取得し、念願のパイロット候補生に。貴族の血を引くとはいえ、レッスン料を工面するのは簡単ではなかったようです。 除隊後も、郵便飛行士・水上機のテストパイロットとして勤務、作家デビュー後はmy飛行機を購入して......と飛行機に乗り続けます。驚異的なのは、その間、墜落・不時着・離陸トラブルなどなどに遭っていること(30代など、ほぼ2年に1回の割合!)。当時、飛行機に事故はつきものだったとはいえ、毎回よくぞ生還し、また空に戻っていったものだと、その不屈の精神に脱帽です。 サン=テグジュペリにとっては、「空を飛ぶこと」が生きることだったのでしょう。本書『夜間飛行』は、そんなことを改めて実感させる1冊です。