西洋思想史上、「正義」について考えることは、「道徳」「倫理」「政治」などの問題とかかわりあいながら、つねにひとつの軸となってきた。「公正さとは何か」「正しさの基準はどこにあるのか」などなど、今日でも喫緊の課題として論じられるこれらについて、大思想家たちの「名著」は大きなヒントと刺激を与えてくれることだろう。プラトン、アリストテレスから、ホッブズ、ロック、ベンサム、ニーチェ、さらにはロールズ、デリダ、サンデル...。この一冊で主要な思想のエッセンスがわかる。
光文社古典新訳文庫から出ている中山元さんの訳書は、刊行中のカント『純粋理性批判』(全7巻/最新刊は第5巻)のほか、