2015.03.25

『それでも世界は文学でできている ――対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3』 東大・沼野教授の人気対談集、待望の第3弾登場!

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東京大学の沼野教授(ロシア・ポーランド文学)が、文学界の第一線で活躍する作家、詩人、エッセイスト、翻訳家たちと熱く語り合う人気対談集、第3弾。言葉やジャンルの圧倒的な多様性を前に、われわれはそこからどのような普遍性を見出すのか。文学は人間にとってお金よりも権力よりも大事なものである、と納得できる究極の読書ガイド!

 

《目次》
    • はじめに 人間にとってお金よりも大事な(本当だぜ!)文学のために
    • 小説家・詩人編
    • 1 いま、あらためて考える──「文学」とは何なのか
    • 大河小説に表出された、「私」と「日本」の戦後社会 加賀乙彦×沼野充義

読書遍歴はバルザックとトルストイで始まった/電車の中で出会ったドストエフスキー/世界の大河小説から、十九世紀のロシアの小説を経て、『源氏物語』まで/リアリズムとは何か/ファンタジーとリアルな世界の融合/『源氏物語』はヨーロッパ風の大河小説か/飢えのさなか、小説を読んだ時代があった

    • 2 詩の翻訳は可能か
    • 中国の視点で見る谷川俊太郎の詩/谷川俊太郎×田 原×沼野充義

まるで宇宙人と出会ったようだった/詩とその翻訳について/谷川詩が中国で受け入れられた理由/詩人と「生活」というもの/「常に童心をもっている。だから書ける」/翻訳がなければ歴史もなかった/詩と小説の違い――「いま・ここ」ということ/意味と意味以外のもので味わう朗読詩四題/詩が普遍的になることにどんな意味があるのか

    • 3 私を「世界文学」に連れてって
    • パスティーシュ的小説私論/辻原 登×沼野充義

ドストエフスキーは青春の作家である/いつまでも青春に留まっていては小説が書けない/「私をどこかへ連れてって」/スティーヴンスンと中島敦/二葉亭四迷の『余が翻訳の標準』とベンヤミンの『翻訳者の使命』/日本語の変化が翻訳を変えた例/『賜物』再読/要約とは何か、パスティーシュとは何なのか/古典は、読めば面白い

    • 文学における異言語の味編
    • 4 驚くべき日本語、素晴らしきロシア語─視線は地平をこえて─
    • わたしがアメリカ人をやめた理由(わけ)/ロジャー・パルバース×沼野充義

越境人間としてのマルチな足跡/日本に来る前に、スパイ事件に巻き込まれたこと/学んできた言葉について/ 無意識のルーツ探し/日本語事始め/言葉は時代とともに変わる/「翻訳の不可能性」に挑む──音と詩の翻訳について/言語習得の壁

    • 5 「言葉を疑う、言葉でたたかう」
    • 詩人としての私の日本語/アーサー・ビナード×沼野充義

日本語にして見えてきたもの/距離をとることと、接近することとは同じことだ/ジーンとくるロシア語作家・ブロツキイの英語/誤解される「雨ニモマケズ」――過去は一種の外国だ/氾濫する「文学まがい」の言葉/文学は古くならない「ニューズ」である/文芸ジャーナリズムが扱う「新人」についての気がかり/詩と散文をめぐって/文学の言葉/お薦めの本/言わずして言ったものとの綱引き

  • 二〇一四年世界文学の旅―― あとがきに代えて
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それでも世界は文学でできている
対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3

  • 沼野充義/編著
  • 定価(本体1,700円+税)
  • 発売日:2015.03


《関連刊行本》

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やっぱり世界は文学でできている
対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2

  • 沼野充義/編著
  • 〈ゲスト〉亀山郁夫/野崎 歓/都甲幸治/綿矢りさ/楊逸/多和田葉子
  • 定価(本体1,800円+税)
  • ISBN:97759-7
  • 発売日:2013.11.15
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世界は文学でできている
対話で学ぶ<世界文学>連続講義

  • 沼野充義/編著
  • 〈ゲスト〉リービ英雄/平野啓一郎/ロバート キャンベル/飯野友幸/亀山郁夫
  • 定価(本体1,700円+税)
  • 発売日:2012.1.17