紀伊國屋書店電子書店Kinoppyとコラボレーション企画「Readers Club読書会(Readin Session)」、第6弾はドストエフスキー『白夜/おかしな人間の夢』(2015年4月刊)の訳者・安岡治子さんをお迎えして開催します。
ドストエフスキーと言えば、『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』など、暗くて重い長篇小説があまりにも有名ですが、今回収録の作品は不思議にどれも切ないながらも、そこはかとなく明るさが感じられるものばかりです。
ペテルブルグの夜を舞台に、内気で空想家の青年と少女の出会いを描いた初期の傑作「白夜」。自殺を決意した男が夢から覚めた後、真理を発見し自殺をとりやめる幻想的な短篇「おかしな人間の夢」。ドストエフスキーの主要なテーマのほとんど完璧な百科事典」(ロシアの思想家・文芸批評家バフチン)とも言われている作品でもあります。また作者本人のお気に入りでクリスマスに子供たちに朗読していたという「キリストの樅の木祭りに召された少年」、ロシアの民衆への暖かい眼差しが心を打つ「百姓のマレイ」。長篇とは異なる短篇ならでの魅力の4作品について語っていただきます。