紀伊國屋書店電子書店Kinoppyとコラボレーション企画「Readers Club読書会(Readin Session)」、第7弾はロレンス『チャタレー夫人の恋人』(2014年9月刊)の訳者・木村政則さんをお迎えして開催します。
上流階級の令夫人であるコニーは、戦争で下半身不随となった夫の世話をしながら、生きる喜びのない日々を送っていた。そんなとき、屋敷の森番メラーズに心奪われ、逢瀬を重ねることになるが......。
この作品ほど誤解と中傷にさらされてきた作品はありません。過激な性描写とそれが引き起こした裁判や発禁処分のみが話題にされ、ロレンスが描こうとした「生の喜び」というテーマは長い間忘れ去られてきました。しかし今回の木村政則さんの新訳を読むと、本作の登場人物たちの苦悩や絶望がきわめて現代的であること、彼らが今を生きる我々にとって隣人と呼べる存在であることがよくわかります。本作は地位や立場を超えた愛に希望を見つけようとする男女を描いた至高の恋愛小説であり、さまざまな意味で革命的な作品なのです。
今回の読書会では、翻訳者の木村政則さんをお迎えして、新訳における工夫や苦労、そして、この作品のまったく新しい読み方について語って頂きます。