O・ヘンリーはアメリカを代表する短篇作家。人情味に溢れ、ひねりのきいた作品で知られ、テレビCMのモチーフや英語の教科書の教材として「賢者の贈り物」「最後の一葉」などの代表的作品に触れたことがある方も多いでしょう。光文社古典新訳文庫でも、2007年10月に刊行した短篇集『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』が、版を重ねてロングセラーとなっており、O・ヘンリーの人気のほどがうかがえます。
生涯数百もの短篇・掌篇を書いたとされるO・ヘンリーの短篇集を新たに編むにあたっては、その「切り口」がとても重要になってきます。今回の読書会では、『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』を翻訳された芹澤恵さんをお招きし、O・ヘンリー作品の魅力を俯瞰して頂きながら、どのような視点からこの作品集を編まれたのか、また個別の作品を訳す上でどのような工夫が試みられたのか、ということについて、たっぷりと語っていただきます。