〈解答〉 ○「花魁道中」これはペケ。花魁は吉原で用いられた言葉で、「天和年間」には未成立です。
○「三枚歯の木履」これもペケ。このころは素足に草履で道中しています。
○「外八文字」ペケ。「内八文字」です。
2023年4月刊は井原西鶴『好色一代男』。主人公の世之介は、7歳で腰元をくどき、12歳で風呂屋女(湯女)と寝るような早熟ぶりを発揮、放蕩のすえ勘当されます。とはいえ、止められないのが色の道。地方を遍歴し、莫大な遺産を手にした後は、名高い遊女たち、男衆との好色生活をつづけます。世之介は東へ西へ、本作の主な舞台となる廓を訪れます。その廓について訳者の中嶋隆さんに「付録『好色一代男』を面白く読むために!」を書いてもらいました。その中から一部をウェブに公開します!続きはぜひ本でご覧ください!
中嶋隆さん編『21世紀日本文学ガイドブック 井原西鶴』(ひつじ書房、2012年)の「西鶴研究案内(浮世草子)」もあわせてご参照ください。
西鶴の魅力を、多くの人に、特に若い皆さんに伝えたいために今回の新訳『好色一代男』を書きました。女性を含めた若い方々が「廓」に興味をもたれることはうれしいことです。ただ、「廓」はプロスティテュート(売買春)の場であり、そこに人間のおろかさや悲しみが溢あふ れます。だから、小説や演劇の舞台になるのです。そこを忘れないでください。さらに言うなら、漫画や映画の影響もあるでしょうが、誤解した知識で、「業界用語」が多くて西鶴の小説はつまらない、などという感想を持つ人もいます。多少は反感をもたれるのは覚悟してのことですが、私は時代小説作家として、主に若い人を対象にして、応用問題を作ってみました。
〈解答〉 ○「花魁道中」これはペケ。花魁は吉原で用いられた言葉で、「天和年間」には未成立です。
○「三枚歯の木履」これもペケ。このころは素足に草履で道中しています。
○「外八文字」ペケ。「内八文字」です。