原爆投下のわずかふた月後、その後の東西対立を予見し「冷戦」と名付けた表題の「あなたと原爆」、名エッセイ「象を撃つ」「絞首刑」など6篇を収録。ファクトとフェイク、国家と個人、ナショナリズムの問題など、先見性に富む評論集。
純粋で真面目な青年ホセは、カルメンの魔性的とも言える情熱に翻弄され、嫉妬にからめとられていく。軍隊を抜け悪事に手を染めるホセはカルメンの情夫を殺し、そしてついに......。奴隷船を襲った惨劇を巧みに描いた「タマンゴ」との2篇。
村はずれで孤独に生きる機織り職人サイラス・マーナーは、ある夜、生きがいに貯めていた金貨を盗まれてしまう。そのうえ玄関先には捨て子が。失意のなか哀れに思ったサイラスは、その幼女を育てる決心をするのだった......。待望の新訳。