十四歳で後深草院の後宮に入り寵愛を受ける二条。自意識高い美人で宮廷のアイドル的存在となった彼女が、誰にも見られぬ場所で愛欲の生活と出家後の旅の記録を綴った日本中世の日記・紀行文。二条の魅力がより身近に感じられる新訳。
勇敢に戦いたいという熱意から志願して従軍したヘンリーは、停滞している戦況に苛立ちを覚えるものの、戦闘が始まるや、その苛烈さに怯えて隊を逃亡する......。戦場における一兵卒の心理と成長をリアルに描いたアメリカ文学の記念碑的小説。
主権の所在をあえて問わない人民のための政治、いわゆる「民本主義」を唱道した吉野作造の代表作。当時の藩閥政治を批判し、国家の根本である憲法の本来的な意義を考察するとともに、立憲政治にむけて国民一般の「知徳」が重要だと説く。