社会を、人間を、広く、深く知るのに最も役立つのが「文学」だ!
混迷の深まる現代に、何らかの指針を求めつつ、現実世界をひたむきに生きる人々にとって、文学は「即興性のない教養」として、魅力的、かつ有用な存在ではないでしょうか。登場人物も作者も、じつは私たちと同じような世界に生きていた「隣人」。とはいえ、古典文学は、なぜかいまだに敷居の高いジャンルと思われていることも事実です。
光文社古典新訳文庫を立ち上げた駒井稔が、その道の専門家である翻訳者たち14人に、初歩的なことから果敢に質問。肩の力を抜いて扉を開け、名翻訳者たちの語りを聞くうちに、しだいに奥深くまで分け入っていく……。紀伊國屋書店新宿本店で60回続く大人気イベントの、もっとも刺激的で濃厚な部分を再現しました。