2023.11.15

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#96 韓国文学史上最も伝説に満ちた作家・李箱の魅力について 『翼 李箱作品集』の訳者・斎藤真理子さんを迎えて

斎藤真理子さんついに韓国文学が、光文社古典新訳文庫のラインナップに入ります! 記念すべき一冊目は、1920年代に創作活動を行った李箱(イサン)の作品集。李箱は韓国で最も権威ある文学賞にその名を冠される作家で、李箱文学賞の受賞者には現代韓国文学シーンで活躍する名だたる作家たちがその名を連ねています。

では、李箱とはどのような作家かといえば、「孤高のモダンボーイ」「断絶のモダニスト」とひとまずは呼ぶことができるでしょう。近代化・植民地化の進む朝鮮半島にて、新しい言葉と新しい文学を求めたのが李箱でした。その作品は、新聞社へのクレームで連載が中止となるような叙情を排した難解な詩であったり、芥川龍之介や横光利一の影響がうかがえる都市小説であったり、ほろりとするような随筆や童話など、また絵心を活かした挿画なども含めて多ジャンルにわたります。そして、そこには先達もいなければ、後継者も続かない「破格さ」があり、死後、朝鮮戦争の休戦後に熱狂的な人気を博す要因ともなりました。そんな李箱の小説、詩、日本語詩、随筆、書簡等を収めたのが、今回の『翼 李箱作品集』です。

今回の読書会では、そんな韓国文学史上で最も伝説に満ちた作家の魅力を、新訳に挑んだ翻訳者・斎藤真理子さんにたっぷり語っていただきます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会 #96
韓国文学史上最も伝説に満ちた作家・李箱の魅力について
『翼 李箱作品集』の訳者・斎藤真理子さんを迎えて
『翼 李箱作品集』李箱/斎藤真理子訳
《日時》2023年11月28日(火)19:00~20:30
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2023年11月15日(水)~2023年11月28日(火)18:30の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。 ※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。メール配信日:11月27日・28日の2回
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[斎藤真理子(さいとう・まりこ)さんプロフィール]
1960年新潟市生まれ。翻訳者。著書に『韓国文学の中心にあるもの』『本の栞にぶら下がる』。訳書にチョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』、ハン・ガン『ギリシャ語の時間』、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』などがある。2015年、パク・ミンギュ『カステラ』(共訳)で第一回日本翻訳大賞受賞。2020年、『ヒョンナムオッパへ』(チョ・ナムジュ他)で第18回韓国文学翻訳大賞(韓国文学翻訳院主催)受賞。
斎藤真理子さんのプロフィール詳細(光文社古典新訳文庫での訳書一覧)
[駒井稔(こまい・みのる)さんプロフィール]
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2年の準備期間を経て’06年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』『編集者の読書論』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。