2023.12.29

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#98 ヴァンパイア文学連続刊行の掉尾、レ・ファニュ『カーミラ』の妖しい魅力 訳者・南條竹則さんを迎えて

南條竹則さん今回取り上げるのは、8月刊ゴーティエ『死霊の恋/化身』、10月刊ブラム・ストーカー『ドラキュラ』と続いた光文社古典新訳文庫の「吸血鬼文学」企画のラスト、レ・ファニュの『カーミラ』になります。

物語の舞台はオーストリアの暗い森の中にたたずむ古城。旅の途中、馬車の暴走事故でこの城に預けられ、共に生活することになったカーミラの、甘い囁きと情熱的なスキンシップに、純真な少女ローラは次第に魅かれていきます。しかし、彼女の不可解な行動を不審に思いながら過ごすローラは、日に日に生気を奪われ、蝕まれていくのでした……。

吸血鬼小説の古典として『ドラキュラ』に次いで有名であり、そのドラキュラに大きな影響を与えた本作のいちばんの特徴は、なんと言っても、吸血鬼が魅力的な女の魔物であり、同性の少女との同性愛的な色彩が濃厚なところです。今回の読書会では、訳者の南條竹則さんに、この特異な女吸血鬼カーミラの魅力についてたっぷり語っていただきます。あわせて、収録した「緑茶」「シャルケン画伯」など五編の怪奇幽霊譚の魅力についても触れていただきます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会 #98
ヴァンパイア文学連続刊行の掉尾、レ・ファニュ『カーミラ』の妖しい魅力 訳者・南條竹則さんを迎えて
『カーミラ レ・ファニュ傑作選』 レ・ファニュ /南條竹則
《日時》2024年1月29日(月)19:00~20:30
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2023年12月29日(金)~2024年1月29日(月)19:00の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。 ※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。メール配信日:1月22日・29日の2回
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[南條竹則(なんじょう・たけのり)さんプロフィール]
東京生まれ。小説『酒仙』で第5回ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。主な著書に小説『あくび猫』、エッセイ『恐怖の黄金時代──英国怪奇小説の巨匠たち』。主な訳書に『ねじの回転』(ジェイムズ、共訳)、『木曜日だった男 一つの悪夢』(チェスタトン)、『白魔』(マッケン)、『秘書綺譚』(ブラックウッド)、『怪談』(ラフカディオ・ハーン)、『消えた心臓/マグヌス伯爵』(M・R・ジェイムズ)、『エリア随筆』(ラム)など。
南條竹則さんのプロフィール詳細(光文社古典新訳文庫での訳書一覧)
[駒井稔(こまい・みのる)さんプロフィール]
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2年の準備期間を経て’06年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』『編集者の読書論』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。