2024.03.13

これから出る本(2024年4月・5月)

《2024年4月刊》
『説得』(オースティン/廣野由美子訳)

周囲の説得にあって若い海軍士官との婚約を破棄したアンは、八年ののち、出世して裕福になった元婚約者に再会する。よそよそしさと気まずさのなか、二人の胸のうちは穏やかではいられず……。大人の心情を細やかに描いた著者最後の長篇。

《2024年5月刊》
『黒馬物語』(アンナ・シューウェル/三辺律子訳)

毛並みの美しいブラックビューティは仲間の馬たちや優しい厩務員たちと平和に暮らしていたが、やがて売られた先で扱き使われ、厳しい現実を目の当たりにする……。馬の視点から語られた名作。小学校高学年以上対象。挿絵60点以上。

《2024年5月刊》
『オブローモフの夢』(ゴンチャロフ/安岡治子訳)


《続刊》
『城』(カフカ/丘沢静也訳)

ある冬の夜ふけ、測量士Kは深い雪のなかに横たわる村に到着する。城から依頼された仕事だったが、城に近づこうにもいっこうにたどり着けず……。奇妙な、喜劇的ともいえるリアルな日常を描いた最後の未完の長編。史的批判版からの新訳。