2024.04.10

これから出る本(2024年5月・6月)

《2024年5月刊》
『黒馬物語』(アンナ・シューウェル/三辺律子訳)

毛並みの美しいブラックビューティは仲間の馬たちや優しい厩務員たちと平和に暮らしていたが、やがて売られた先で扱き使われ、厳しい現実を目の当たりにする……。馬の視点から語られた名作。小学校高学年以上対象。挿絵60点以上。

《2024年5月刊》
『オブローモフの夢』(ゴンチャロフ/安岡治子訳)

徹底的な怠惰と無気力で無為に空しく日々を過ごす青年オブローモフ。その彼がうつらうつら微睡むうちに見る夢を詩情豊かに綴った「オブローモフの夢」。長編小説『オブローモフ』の中核であり、先駆けて独立して発表された。

《2024年6月刊》
『血の涙』(李人稙/波田野節子訳)

日清戦争のさなか、平壌で家族と離れ離れになった少女オンリョン。渡りゆく先は日本、そしてアメリカ。故郷から離れた土地では、思いがけぬ出会いがあり……。運命に翻弄される人間の姿を描く、「朝鮮最初の小説家」と称される著者の代表作。


《続刊》
『城』(カフカ/丘沢静也訳)

ある冬の夜ふけ、測量士Kは深い雪のなかに横たわる村に到着する。城から依頼された仕事だったが、城に近づこうにもいっこうにたどり着けず……。奇妙な、喜劇的ともいえるリアルな日常を描いた最後の未完の長編。史的批判版からの新訳。