2024.05.14

これから出る本(2024年6月・7月)

《2024年6月刊》
『血の涙』(李人稙/波田野節子訳)

日清戦争のさなか、平壌で家族と離れ離れになった少女オンリョン。渡りゆく先は日本、そしてアメリカ。故郷から離れた土地では、思いがけぬ出会いがあり……。運命に翻弄される人間の姿を描く、「朝鮮最初の小説家」と称される著者の代表作。

《2024年7月刊》
『十五少年漂流記 二年間の休暇』(ヴェルヌ/鈴木雅生訳)

ニュージーランドの寄宿学校の生徒たち十五人が乗り込んだ船が太平洋を漂流し、無人島の浜に座礁する。過酷な環境の島で、少年たちはときに仲違いしながらも、協力して生活基盤を築いていくが……。原書初版に収録された図版約90点も収録。


《続刊》
『城』(カフカ/丘沢静也訳)

ある冬の夜ふけ、測量士Kは深い雪のなかに横たわる村に到着する。城から依頼された仕事だったが、城に近づこうにもいっこうにたどり着けず……。奇妙な、喜劇的ともいえるリアルな日常を描いた最後の未完の長編。史的批判版からの新訳。

《続刊》
『赤い小馬/銀の翼で スタインベック短篇集』(スタインベック/芹澤恵訳)

農家の少年が動物の生と死に向き合いながら成長していく、自伝的中篇「赤い小馬」のほか、名高い短篇「菊」「白いウズラ」「蛇」「朝めし」「装具」「正義の執行者」、さらに2014年に発見された幻の掌篇「銀の翼で」を本邦初訳として収録。