2024.08.08

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#103  史上最も成功した動物文学、『黒馬物語』の魅力 訳者・三辺律子さんを迎えて

三辺律子さん

世界を変えたと言われる本はいくつかありますが、1877年に刊行されたアンナ・シューウェル『黒馬物語』は、まさにその一つと言えるでしょう。馬は昔から、移動、運搬、農耕、狩り、戦争など、人間社会のさまざまな局面で重要な役割を果たしてきました。かつての社会では、そんな馬たちに対して虐待のような扱いもあったようですが、美しい馬の波瀾万丈の半生を馬自身の視点から瑞々しく描いた本書が刊行されるや、馬に負担のかかる馬具が禁止になるなど、人間とともに暮らすこの動物への意識が一気に高まることとなりました。

しかし、本書は「動物愛護」の点で重要であるのみならず、これまで全世界で5000万部も売り上げた大ベストセラー小説でもあります。なぜ『黒馬物語』はこんなにも世界中で愛され、今も読まれ続けるのでしょうか。

今回の読書会では、本作の新訳を手がけ、ご自身も本書が小さいころからの愛読書だったという翻訳者・三辺律子さんをゲストに迎え、本作が歴史に果たした役割や、今も変わらぬ魅力について、たっぷりと語っていただきます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#103
史上最も成功した動物文学、『黒馬物語』の魅力 訳者・三辺律子さんを迎えて
『黒馬物語』 アンナ・シューウェル/三辺律子訳
《日時》2024年8月30日(水)19:00~20:30
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2024年8月8日(木)~2024年8月30日(金)19:00の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。 ※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[三辺律子(さんべ・りつこ)さんプロフィール]
白百合女子大学大学院修了。翻訳家。東京女子大学講師。主な訳書に『少年キム」(キプリング)、『エヴリデイ』(レヴィサン)、『タフィー』(クロッサン)、『嘘つきのための辞書』(ウィリアムズ)、『お城の人々』(エイキン)、『ロビン・フッドの愉快な冒険』(ハワード・パイル)、『プークが丘の妖精パック』(キプリング、共訳)など。共著に『BOOKMARK 翻訳者による海外文学ブックガイド』1&2など。
三辺律子さんのプロフィール詳細(光文社古典新訳文庫での訳書一覧)
[駒井稔(こまい・みのる)さんプロフィール]
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2年の準備期間を経て’06年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』『編集者の読書論』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。