スイス文学の代表作として、また日本ではテレビアニメの原作としても知られるヨハンナ・シュピリ『アルプスの少女ハイジ』。
厳しくも美しい大自然のなかで、祖父や動物たちとのびのびと育つハイジ、そして都会における教育との対照など、とても印象深い作品です。1881年に刊行された原作は世界的ベストセラーとなり、他の作家たちによって非公式の続編がたくさん作られたといいます。ハイジの物語はどうしてそんなにも多くの人々の心をつかんだのでしょうか。
今回の読書会では、新訳なさった遠山明子さんをお迎えし、意外と複雑な作品の背景や、作者シュピリの生涯も紹介していただきつつ、普遍的なハイジの魅力に迫っていただきます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)