2024.10.08

これから出る本(2024年11月・12月)

《2024年11月刊》
『城』(カフカ/丘沢静也訳)

ある冬の夜ふけ、測量士Kは深い雪のなかに横たわる村に到着する。城から依頼された仕事だったが、城に近づこうにもいっこうにたどり着けず……。奇妙な、喜劇的ともいえるリアルな日常を描いた最後の未完の長編。史的批判版からの新訳。

『悪い時』(ガブリエル・ガルシア・マルケス/寺尾隆吉訳)

十月の雨の朝、静かな町で起きた殺人事件にはあるビラが関係していた。ビラの内容は住民たちの疑心暗鬼を生み、息苦しく不気味な雰囲気が町全体を覆っていく……。「暴力時代」後のコロンビア社会を描く、死体と腐臭と謎に満ちた物語


《2024年12月刊》
『ぼくのことをたくさん話そう』
(チェーザレ・ザヴァッティーニ/石田聖子訳)

眠れぬ夜の寝床に霊が現れ、ぼくの手を取り、天国や煉獄など「あの世」への旅にいざなう……。映画『自転車泥棒』『ひまわり』等で知られる20世紀イタリアを代表する脚本家が、掌編の技法で紡いでいく、ユーモラスで機知に富んだ物語。

『世間胸算用』(井原西鶴/中嶋隆訳)