【しおりダウンロード】『ゴリオ爺さん』(バルザック/中村佳子 訳)のしおりを追加しました。
光文社古典新訳文庫創刊10周年記念 電子書籍50%OFFフェアは終了しました。ご利用ありがとうございました。
創刊10周年できごと史を更新しました。
Coming soon…
光文社古典新訳文庫では、複数回の講義形式のものから分野を超えた対談まで、これまで多くのトークイベントを行ってきました。その中からピックアップしたイベントをテキスト版で公開していきます。
光文社古典新訳文庫がスタートしてちょうど10年。この記念すべき時期に、幸運にもモーパッサンの中・短篇集が仲間入りを果たすことができました。モーパッサンの小説としては、永田千奈さんの名訳によって、代表作『女の一生』がひと足先にラインアップに加わっています。『女の一生』のほか、『ベラミ』『ピエールとジャン』などの長篇小説も愛読してきましたが、やはり中篇や短篇にたいする偏愛は昔から変わらないようです。とりわけモーパッサンの中篇小説は傑作ぞろいなので、本書にひき続き中篇の名品を紹介する予定です。どうぞご期待のほど。
翻訳家として仕事をするうえで何より励みになるのは、原作や翻訳原稿をきちんと読む力量のある編集者に恵まれることです。これまで、『秘密の花園』『仔鹿物語』『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』『あしながおじさん』を翻訳させていただきましたが、児童文学というジャンルで括られがちなこれらの作品を大人が真剣に読むに足る作品として見直したのも、編集者のすぐれたセンスの賜物です。創刊10周年を記念して刊行が始まった『ナルニア国物語』も、古典新訳文庫らしい「大人にも読みごたえのある作品」となるよう翻訳を工夫していきたいと思っています。
古典新訳文庫が創刊からもう10周年にもなるなんて、なんだか意外に感じます。創刊当時からつねに、古典新訳文庫は型破りで自由で斬新で、むしろ歳月や時代を微塵も感じさせない鮮度の良さがあるし、いつだってごく身近で、古典や伝統につきものの近寄りがたさもなければ、やたらと楽しむことばかり強要してくるコマーシャリズムの強迫的な押しつけがましさとも無縁なのですから。こんな解放区のような自由な場だからこそ、今回もまた10月にナボコフの初期の長篇『偉業』を刊行していただける運びとなりました。「淡く切ない青春小説」がこの作家の手にかかるとどんな作品に変身するのか、乞うご期待です。
これがニーチェだったのか? では、もう一度! 私がニーチェ・ファンになったのは、ドイツ語がちょっと読めるようになってからのことだ。翻訳で読んでいたニーチェは、アカデミックでいかめしすぎて、波長が合わなかった。ニーチェは、巨大な敵とひとりで戦った。そうやって思考の新しいパースペクティブを切りひらいた。ニーチェはレトリックの達人である。よく見得を切る。真実をしっかり伝えるためだ。演技は嘘ではない。だがニーチェは、理解されなかった。「私のことを勘違いしないでもらいたい!」。そう願って、最高のニーチェ案内「この人を見よ」を書いた。晴れやかで痛快な「戦いの記録」だ。古典新訳文庫10周年にふさわしい傑作である。
名前 と プロフィールも?