中条省平さん訳の『マダム・エドワルダ』(バタイユ)が、人形劇として上演されます。
結城一糸さん率いる江戸糸あやつり人形座と手あやつり人形劇genre:Grayの黒谷都さん、そして2人の役者・美加理さん、今井尋也さん、音楽はコントラバスの河崎純さん、服部将典さん。人形と人との共演を大岡淳さんが大胆に演出します。
各日公演後には「バタイユをめぐる6講+1」と題したトークセッションも開催されます。宇波彰さん、大澤真幸さん、片山杜秀さん、宮台真司さんがバタイユを思想的な側面から深く探り、舞台創作の当事者によるトーク、ライブもあるという豪華なラインナップ。宮台真司さんは江戸糸あやつり人形座の古くからの大ファンだそう。ぜひ、劇場へ足をお運びください。公演・チケットの詳細は江戸糸あやつり人形座ウェブサイトをご覧ください。
江戸糸あやつり人形座代表の結城一糸さんは、前衛的な演出家とともに新たな芝居をつくり続けている江戸糸あやつり人形劇の第一人者。これまでもフランスの演出家・フレデリック・フィスバックと組み、ジュネ作〈屏風〉のパリ公演や川村毅さんの舞台「文体の獣」への出演、ブレヒト作の「コーカサスの白墨の輪」公演を行うなど、国内外で伝統的な江戸糸あやつり人形劇の枠を超えた活動をされています。
手板と呼ばれる「操作盤」からのびる約20本の糸につり下げられた人形が、あたかも生命があるかのように動きます。微妙な糸の動かし方で人形の動きは変化し、糸をつける場所を少し変えるだけで、人の動きの特性を人形で表わす事ができるそうです。
結城一糸さん 俳優の美加理さん genre:Grayの黒谷都さん 黒谷さんはせんがわ劇場での「オンディーヌ」公演にも出演。
人形デザインはブブ・ド・ラ・マドレーヌさん(ダムタイプの公演にも出演)。江戸糸あやつり人形と手あやつりの黒谷都さんの人形ー2つの異なる人形劇の世界を美しく融合させた人形を製作したのは人形作家・北井あけみさん。間近で見ると、その色使い、手作業の繊細さに驚きます。