ドストエフスキーの『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』『未成年』『白痴』5作品をドイツ語に翻訳した84歳の翻訳家スヴェトラーナ・ガイヤーの半生を追ったドキュメンタリー映画『ドストエフスキーと愛に生きる』が2月22日(土)から渋谷アップリンク、シネマート六本木ほかで全国順次公開されます。
1923年ウクライナ・キエフで生まれたスヴェトラーナ・ガイヤーは、スターリン政権下で少女時代を過ごし、家族を守るためナチス占領下で"敵軍"ドイツ軍の通訳者となって、激動の時代を生き抜いた女性。戦後、故郷を離れ、ドストエフスキー作品のドイツ語翻訳に取りくみました。
妥協を排してドストエフスキー作品と向き合い、翻訳する彼女の日常を丁寧に映し出したドキュメンタリーです。
この作品は『5頭の象と生きる女』というタイトルで、2011年の山形国際ドキュメンタリー映画祭に出品され、市民賞インターナショナル・コンペティション部門で優秀賞と市民賞を受賞。"5頭の象"とはスヴェトラーナ・ガイヤーが翻訳したドストエフスキーの『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』『未成年』『白痴』のこと。
映画公開に合わせて、"5頭の象"から古典新訳文庫の亀山郁夫訳『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』をぜひ手に取ってみてください。また、映画公式サイトには、亀山郁夫さんのコメントも掲載中です。ぜひご覧ください。