2014.04.21
森田成也さん講座「マルクスの経済学を学ぶ―その入り口へのいざない」(全3回)東京ドイツ文化センターで開催
東京ドイツ文化センターと協力して、これまで4回にわたって開催してきた連続講座「ドイツの古典図書を古典新訳文庫で読む」。第5回目となる今回は、2010年に刊行した『経済学・哲学草稿』と今年4月の新刊『賃労働と資本/賃金・価格・利潤』2つのマルクスの著作をテキストとして、後者の翻訳者である森田成也さんを迎え、「マルクスの経済学を学ぶ―その入り口へのいざない」と題して、全3回の読解の試みを行ないます。ぜひご参加ください。
マルクスの経済学を学ぶ―その入り口へのいざない(全3回)
今日、世界中で不平等と貧困が再び大きな問題となっています。この日本でも非正規労働者やワーキングプアと呼ばれる人々が急速に増大し、生活保護受給者数は過去最大を更新し続け、労働者の賃金は10年以上にわたって減り続けています。
そうした中で、今から150年も前に同じような現実に直面しそれと格闘したマルクスの思想に再び光が当たり始めています。マルクスが当時、どのような現実と直面し、どのように既存の理論と格闘して、しだいにその独自の理論を構築していったのか、その苦闘の足跡を明らかにすることで、マルクスの経済学への案内を行ないたいと思います。
この苦闘の歴史は大きく分けて、(1)経済学批判の必要性を自覚し、それに最初に取り組み始める手探りの段階、(2)史的唯物論の確立と古典派経済学の労働価値説にもとづいて、独自の経済理論を模索し始める段階、(3)その後の10年以上に及ぶ研究と現実分析とをふまえて、古典派を抜本的に乗り越えて、独自の経済理論を体系的に構築する段階、となります。この3つの段階を古典新訳文庫の入門的文献を題材にしつつ、以下の日程でわかりやすく解説します。
- 日時:2014年5月29日(木)18:30〜20:30
- 経済学への目覚め―『経済学・哲学草稿』
- まずマルクスが経済学批判というテーマに最初に取り組み始める段階を解明します。
- 日時:2014年6月26日(木)18:30〜20:30
- マルクス経済学の出発点―『賃労働と資本』と「賃金」草稿
- マルクスが独自の経済理論を模索し始める段階を解明します。
- 日時:2014年7月31日(木)18:30〜20:30
- マルクス経済学の成立――『賃金・価格・利潤』
- マルクスがついに独自の経済理論を構築する段階を解明します。
- 会場:東京ドイツ文化センター図書館(東京都港区赤坂7-5-56/東京メトロ青山一丁目駅 A4出口から赤坂郵便局方面へ徒歩5分)
- 講師:森田成也さん
- [プロフィール]1965年生まれ。駒澤大学経済学部非常勤講師、國學院大学経済学部非常勤講師。主な著書に『資本主義と性差別』『資本と剰余価値の理論』『価値と剰余価値の理論』など。訳書は『新自由主義』(ハーヴェイ、共訳)、『わが生涯(上)』『レーニン』『永続革命論』『ニーチェからスターリンへ トロツキー人物論集【1900−1939】』(すべてトロツキー)など多数。
- 《お申込み/お問い合わせ》
- 参加ご希望の方は、事前の参加登録を下記宛にお願いします。参加無料。
- 東京ドイツ文化センター図書館 担当:吉次基宣さん
- E-mail: yoshitsugu@tokyo.goethe.org
- TEL: 03-3584-3203
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