2013年3月に上演された「江戸糸あやつり人形座」による『マダム・エドワルダ ――君と俺との唯物論』。「私」という男が娼婦エドワルダと交わり、彼女に「神」を見るというジョルジュ・バタイユの短編小説『マダム・エドワルダ』(中条省平訳)を人形芝居として劇化した挑戦的な試みでした。
本書は、その公演期間中、演出をつとめた大岡淳氏が聴き手となり、6名の論客を迎えて開催したトークセッションを軸に、中条省平氏と大岡淳氏の寄稿を付加して編集したものです。
戦後70年、時代の転換期でもある現代日本の思想的、精神的状況をバタイユで読み解くスリリングな対話集、『21世紀のマダム・エドワルダ バタイユの現代性をめぐる6つの対話』ぜひお読みください。
【目次】 | ||
プロローグ | ||
1バタイユ論 | バタイユはファシストとどう違うのか | 宇波彰 |
2危機論 | 希望への想像力を獲得するために | 大澤真幸 |
3ファシズム論 | 国民国家が崩壊するとき | 片山杜秀 |
4エロス論 | すべてはここから始まる | ブブ・ド・ラ・マドレーヌ/仲野麻紀 |
5全体性論 | 「われわれはどこに向かっているのか」 | 宮台真司 |
6文学論 | 人間の限界を超えること | 中条省平 |
7女神を待ちながら | ジョルジュ・バタイユの戦争 | 大岡淳 |
本書の刊行を記念して、恵文社一乗寺店 COTTAGEでトーク・コンサートが開催されます。ぜひ足をお運びください!