紀伊國屋書店電子書店Kinoppyとのコラボレーション企画「Readers Club読書会(Readin Session)」、第11弾は『虫めづる姫君 堤中納言物語』を訳された詩人・小説家の蜂飼耳さんをお迎えして開催します。
風流な貴公子の失敗談「花を手折る人(花桜折る中将)」。年ごろなのに眉も剃らず、お歯黒もつけず、夢中になるのは虫ばかりの「元祖虫ガール」姫を描く「あたしは虫が好き(虫めづる姫君)」。一人の男をめぐる二人の女の明暗をあぶり出す「黒い眉墨(はいずみ)」ほか11編。無類の面白さと意外性に富む『堤中納言物語』が、詩人・小説家で古典文学に造詣の深い蜂飼耳さんによる新訳で、現代の読み物として蘇りました。
恋や噂話や人々の感情の揺れを細やかに掬いとったユーモアと愛らしさのある語り。平安朝後期の物語文学の魅力をより深く感じ取っていただくために、各篇に蜂飼さんの書き下ろしエッセイが付いています。
今回の読書会では、本書を翻訳された詩人・小説家の蜂飼耳さんをお迎えして、本作の読みどころや魅力、日本文学史のなかでの他の物語文学との関連、新訳における工夫や苦労といったことについて、縦横無尽に語って頂きます。